後立山北部(長野) 白馬岳(2932.3m) 2018年7月21〜22日  カウント:画像読み出し不能

所要時間

7/21 3:22 猿倉駐車場−−4:03 林道終点−−4:21 白馬尻 4:28−−4:41 大雪渓下端(アイゼン装着) 4:46−−5:58 大雪渓上端 6:00−−6:28 小雪渓トラバース−−6:35 避難小屋−−7:16 村営宿舎 7:44−−8:00 白馬山荘−−8:15 白馬岳 12:16−−12:42 村営宿舎(幕営)

7/22 3:57 村営宿舎−−4:15 白馬山荘−−4:35 白馬岳(休憩) 5:36−−5:43 白馬山荘−−5:54 村営宿舎(テント撤収) 6:29−−6:45 小雪渓−−6:56 大雪渓上端 6:59−−7:12 大雪渓下端 7:14−−7:20 白馬尻−−7:30 林道終点−−7:58 猿倉駐車場

場所長野県北安曇郡白馬村/富山県黒部市/下新川郡朝日町
年月日2018年7月21〜22日 幕営一泊二日
天候2日間とも快晴、初日は弱風、2日目は北西風やや強し
山行種類一般登山
交通手段マイカー
駐車場猿倉に登山者用駐車場あり。この週末は比較的空きが多かった
登山道の有無あり
籔の有無無し
危険個所の有無小雪渓のトラバースは雪切されて安全度は高い念のため軽アイゼンがあると安心。大雪渓は登りならアイゼン無しでも可能だが歩行速度は落ちる。下りはアイゼンがあった方が格段に楽
山頂の展望大展望
GPSトラックログ
(GPX形式)
1日目(猿倉→村営宿舎)
2日目(村営宿舎→白馬岳→村営宿舎→猿倉)
コメント今週末も避暑目的で白馬岳へ。大雪渓取付きは先週より数10m上方に移動、ケルン周囲の雪は消えていた。大雪渓上端は先週とほぼ変わらず。初日は先週と違って弱風で暑かった! 傘が日よけとして大活躍した。夜半から早朝にかけて予想外の強風で日の出前に撤収中にテントが飛ばされたハイカーも。早朝は富山側から雲が流れ込んで後立山の稜線は滝雲に覆われていたが、日が昇ってからしばらくして強風が収まると同時に雲も消えて大展望が広がった。今週も南アがばっちり見えたが東の空の雲海が高く志賀高原が見えただけだった。


地図クリックで等倍表示
1日目のルート断面図(猿倉→村営宿舎)
2日目のルート断面図(村営宿舎→白馬岳→村営宿舎→猿倉)


猿倉駐車場は先週より格段に空きが多かった 登山届を提出
鑓温泉方面登山道は本日も通行止め 白馬尻で明るくなる
先週と変わらぬ情報。異常無し 先週は雪の中だったケルンは無雪に
軽装登山者に追い越される 朝日が当たるエリアに出る
大雪渓終了。先週と変わらない場所 シロウマアサツキは開花しかかり
小雪渓への急登 小雪渓トラバース。先週と大きな変化なし
避難小屋 施錠されていなかった
お花畑を登る。 今週はウルップ草は完全におしまい
水場の雪渓はでかいまま 今年はテント場受付は外来レストランらしい
先週に無かった案内図 朝7時過ぎのテント場。当然ながら少ない
本日も「離れ」を確保 「離れ」の位置。一段高い場所
県境に出る。旭岳東面の雪渓はしばらく残りそう 白馬岳山頂へ
振り返る。今日もいい天気 先週と違って人が少ない
東側は今日も雲海が高い
白馬尻の建物と広場 白馬岳山頂
白馬岳から見た西側の展望(クリックで拡大)
白馬岳から見た北アルプス核心部(クリックで拡大)
白馬岳から見た立山、剣岳、剱岳北方稜線(クリックで拡大)
白馬岳から見た西側の展望(クリックで拡大)
白馬岳から見た黒部川 白馬岳から見た大雪渓の登山者の列
栂池方面からやってきたトレランナー軍団 ガスがかかり始めてテントに戻る
毛が生えているのでチシマキキョウ 白馬山荘では焼却炉が煙を上げていた
旭岳東側雪渓に人を発見 旭岳に登っていった
先週と違ってテント受付場所は東側入口 昨年までのテント場受付窓口の案内
午後6時頃のテント場。先週の半分以下だろう。これで通常の週末の状態
テント場南斜面だけウルップ草が残っていた 鑓温泉ルート通行止看板。先週と微妙に異なる
夕方の丸山から見た南〜西の展望。富山側は雲に覆われる
早朝、山頂に向かう、風が強い 白馬山荘の光
振り返る 日の出を待つ白馬山荘宿泊客
山頂目指す 東の空。日の出の方向は雲が高い
白馬岳山頂。今週も大賑わい 白馬岳から見た糸魚川市街地方面
白馬岳から見た日の出前の西側の展望(クリックで拡大)
白馬岳から見た日の出前の東側の展望(クリックで拡大)
雲の隙間から日が差した 白馬岳から見た浅間山
白馬岳から見た八ヶ岳と富士山
白馬岳から見た南アルプス
白馬岳から見た北側。雲が覆っている 白馬岳から見た白馬尻
白馬岳から見た日の出後の西側の展望(クリックで拡大)
白馬岳から見た日の出後の東側の展望
白馬岳から見た後立山と常念山脈
本日は白馬山荘の荷揚げ多数あり テント場に戻る
撤収完了。風が収まってきたので助かった 下山
小雪渓。前のグループもノーアイゼンだった 本日はシロウマアサツキは完全開花
大雪渓に乗る 振り返ると真っ青な空!
大雪渓終了。暑い! 白馬尻だけは冷たい風が吹き降りる
長走沢で毎回の水浴び 鑓温泉の通行止めは解除されていた
猿倉駐車場到着。日曜朝でも空きがあった


 今年の異常な猛暑を考えると涼しい山しか行けない。手近な北アで一番涼しそうなのは大雪渓が使える白馬岳。テント場に到着後は旭岳鞍部の残雪で涼むことが可能なのもうれしい。一番いいのは樹林の日陰で休める場所だが、北アルプスの稜線では森林限界を超えるのでそれは無理。南アルプスに行けば樹林帯の幕営地があるが、最近は南アまで行くのは遠いように感じてしまい、常念山脈か後立山ばかりだ。なにせこれらの登山口は自宅から70km以内なので1時間半あれば到着できてしまう。

 大雪渓経由で登るための登山口は猿倉。ここは自宅から1時間で到着できてしまうため、前夜泊なら海の日の3連休初日でも余裕で駐車場が確保可能。今週は先週とは違って空きが多かった。日曜朝に下山しても駐車場に空きがあったので通常の夏山シーズンの週末と比較しても車は少なかったと言えるだろう。夜間早朝の車の出入りの騒音を避けるため奥の方に駐車。しかも日中に木陰に入れそうな場所を確保。夜間の気温は20℃弱だったが車の中は少し窓を開けた状態でも25℃もあり暑かった。

 気温が低い時間帯に高度を上げるために2時半に起床して3時半前に出発。当然ながら真っ暗だが百名山の登山道なのでライトの光でも迷うことは無い。猿倉荘で登山届を投函、今日は周囲に登山者のライトの光は無かった。

 気温は高く最初から濡れタオルを首に巻いて扇でパタパタ扇ぎながら歩く。私の服装は半袖シャツに短パンの軽装。夏山はこの格好でないと大汗をかいて熱中症になってしまう。この格好でも大汗をかいているが(笑)。木製の板の橋がかかっている長走沢で顔を洗って濡れタオルに水分補給。まだ出発から1時間も経過していないのにタオルの端が乾燥しかかっていたくらいなので気温の高さが分かる。

 鑓温泉入口は先週同様通行止め。開通は来週かな。林道終点には本日は車は無し。白馬尻小屋の営業期間には必ず小屋関係者の車があると思っていたが、そうでもないらしい。周囲は徐々に明るくなってきたがまだライトが必要だ。

 無人の登山道をゆっくりと登っていき白馬尻小屋に到着する頃にはライト不要な明るさになっていた。ここでトイレタイム。先週はテントがあったが今週は無し。ただし一人だけ登山者の姿があった。相変わらずここだけは雪渓から吹き降りる冷たい風が吹き抜けて寒いくらいなのだが、広場を離れて登山道を登り始めるとすぐに風が吹き降りる範囲を外れて暑くなるのであった。

 本日の雪渓の取り付き位置はどこだろうかと考えながら登っていくと、先週より距離にして数10mほど上方に移動しただけであった。ただし先週は雪原中に突き出していたケルン周囲の雪は消えていた。連日の猛暑なので雨が降らなくても雪解けは早いだろう。ここで6本爪いアイゼン装着。雪に慣れた登山者ならノーアイゼンでも登れるが、その場合は足の置き場所を考えたり足裏の力の掛け方を微妙に調整したりと頭を使うし余分な筋肉も使うので、アイゼンがあった方が確実に歩行スピードは上がるし疲労も少ない。これからもっと雪解けが進むと冬場は深い位置にあり長期間圧縮され続けた古い雪が出てくるので半分氷と化した固い雪に徐々に変わっていくため、アイゼンの必要性はシーズン後半ほど高くなるだろう。

 まだ谷間は日陰で直射日光は当たらないし、雪の上を吹き降りる冷えた風で快適な気温で快調に高度を上げる。今週も雪上にクラックは見られない。振り返ると数人の登山者が雪渓に取り付いたのが見えたが、こちらとの時間差は20分程度であろうか。このうち1人には雪渓半ばで追い抜かれた。装備からして日帰り登山者だろう。

 標高1750mを越えると日向のエリアに出るが、まだ気温が低い時間帯なので大汗をかくことは無い。今週も上空の青空の色が素晴らしく濃い。振り返ると雲海の上に浮いているのは妙高火打や高妻、乙妻などの高い峰々のみ。ということはまだ下界は曇りか。杓子尾根側は相変わらずの落石の巣で絶え間なくカラカラと落石が落ちてくる音が続くが雪渓まで達する石はほとんど無いのが幸いだ。この付近は皆が歩くルートよりも北寄りを歩いた。雪渓上ならどこを歩いても歩きやすさには大差なし。

 先週と同じく標高2200m付近の尾根張り出しで夏道に乗り、ジグザグの急登開始。ここからが高山植物地帯。まだまだ花が楽しめるシーズンだが知っている花の種類が少ないのが難点。ちょっとずつは知識は増やしているが、なかなか記憶が長期定着しない。

 小雪渓に向けて急なガレた斜面を登っていき大きな岩で右へ曲がれば小雪渓のトラバース。雪切した登山道がややヨレて斜めになった感じはあるが、それでも日中の雪は柔らかくキックステップが効くので慣れた人ならノーアイゼンで通過可能だ。

 小雪渓を横断し終わると森林限界ぎりぎりの低いダケカンバに囲まれた登山道へ。ここは唯一日陰がある場所で避難小屋までの短い区間だけだ。その避難小屋は施錠されておらず自由に使えるようになっていた。ここはすぐ横に雪解け水が流れているので水にも困らない。緊急時には重宝するだろうが、それ以前に緊急なことにならないようにしないといけない。

 避難小屋を過ぎると傾斜は緩やかになりお花畑の中を登っていく。左手の丸山の斜面はまだ雪が稜線まで続いている。先週と比較して下ってくる登山者の数はずっと少ない。雪渓を登っているときに後ろから距離を詰めてきていた登山者に追い越されるかと思ったが意外にも距離は縮まず、そのまま村営頂上宿舎に到着。宿舎入口にはテント受付の新しい看板と小屋周辺の案内図が新設されていた。小屋の周囲ではチシマギキョウの花が目立つようになり、花は早くも秋の気配を漂わせていた。高山ではチシマギキョウとイワギキョウがほとんどらしいが、チシマギキョウは花に毛が生えているのが特徴。

 まだ8時前なのでテント場はガラガラで撤収作業中の登山者の姿も。今日は猿倉駐車場から4時間もかからなかったので自分にとっては記録的な速さだ。先週と違って風は弱くテント設営には最適だ。先週と同じく高台の「離れ」に陣取った。ここは幕営適地は1人用テント1張分しかないので、よほど混雑しない限りは近くにテントが建つことはなく鼾に悩まされる心配もない。

 テント設営後は白馬岳山頂に向かう。今週も避暑が目的でガツガツ歩くのが目的ではないので、手近な白馬岳山頂でダラダラすることにした。昼飯と水、念のために防寒装備を持つ。今日の天候では不要な可能性が高いが先週のように風が出てきて体が冷えて風邪をひくリスクがゼロではない。どうせテント場受付開始は先週の例だと11時からなので、白馬岳から戻ってから手続きしよう。

 白馬岳への登山道上の登山者数も先週と比較すれば格段に少なかった。白馬山荘前も人は少なく静かだが、昼を過ぎれば大賑わいだろうか。振り返ると雲海の向こうに南アルプスが微かに見えていた。先週よりは空気の透明度が悪いようだ。これも風が弱い影響か? でも展望が悪いわけではなく、信州側の雲海から湧き上がる雲に隠れた常念山脈以外の北アルプスはいつものようにクッキリと見えていた。目の前の旭岳は東側にはべったりと雪が残ったままで、白馬岳山頂に長時間居座るのが暑すぎる場合は、あの雪の上で休むのがよさそうだ。

 白馬山荘からメインの登山道を離れて山荘東側の稜線上に付いた登山道に移る。ここは山荘宿泊者が日の出を見るのに利用するのがメインだ。登りにかかると左手にコマクサの群落を発見。こちらの方が砂礫が多いからだろう。右手は崖で眼下には猿倉や白馬尻が見えている。

 白馬岳山頂に到着すると予想以上に人が少なかった。土曜朝のこの時刻はこの近くで前日泊した登山者はもう通過してしまっているし、白馬大池で宿泊した登山者も通常ならまだ到着しない時間だろう。当然ながら今日登り始めた登山者は通常は山頂まで達しない時間である。雲海は信州側のみで富山側は雲は無い。しかし先週見えていた能登半島は霞んで見えなかった。もちろんこの状況では佐渡は見えない。東の雲海は高く、志賀高原の山で頭を出しているのは岩菅山、横手山と草津白根山のみ。その南に四阿山が見えるが浅間山は雲に包まれていた。残念ながら奥日光は影も形も見えなかった。八ヶ岳はほんの微か、南アルプスはそれよりましだがこれまたうっすらと見えるのみ。日の出直後でないのでしょうがないか。見下ろす大雪渓の人の列は先週よりも格段に少なかった。

 山頂は日陰は無いが思ったよりも体感的に暑くはなく、昼寝も交えて4時間もダラダラした。その間にはポツポツと登山者が登ってきたが、一番の大集団はトレランナーだった。話しぶりからして栂池からスタートして、白馬三山を縦走して大雪渓経由で下るようだった。これを日帰りでやるのだからトレランらしい。

 稜線にガスがかかるようになり、これならテント内も涼しいだろうと山頂を後にする。今週のお昼のテント場は先週と比較すれば1/4くらいしかないが、これが通常状態だろう。テント受付場所は先週とは異なっていて、先週は外来レストランの西側入口を入ってすぐのカウンターだったが、今回は奥のカウンターだった。今シーズンはずっとこの状態だろうか。

 テント場に戻ると予想と違って日差しが遮られる時間は短く、テント内は暑くていられないので、外に出て傘を差して日陰を作って対応。意外に外は風があって日陰さえあれば快適だった。このような事態を想定して傘を持ってきたが正解だった。同じように傘で直射日光を避ける人の姿は私の他に4人程度いた。日が西に傾いてくると、私がテントを設営した場所は西斜面にあるのでいち早く日陰に入り涼しくなった。これも計算のうち。そして翌朝は東からの日差しが早く当たってテントの乾燥に役立つのであった。

 夕方に丸山に登って展望を確認したが、信州側から上がってきていた雲は消えて富山側に雲が沸き、立山剣岳は全く見えなった。夕方のテント数はおそらく先週の半分以下で、もう快適な場所は埋まっていたがまだまだ隙間が見られた。

 夜半から風が強まりテントがバタバタと音を立てるようになったが、このような事態を想定してしっかりと張綱を張ったのでテントのフレームはしっかりと固定され安心して寝られた。朝になっても風は強いままで、日の出前から撤収作業をしていた登山者の中にはテントを飛ばされた人も。事前の天気予報では風は弱いままとなっていたのだが。でも個々のテント場は窪地なので稜線上の他の山のテント場はもっと大変だろう。単独行の幕営では強風は大敵だ。

 山頂で日の出を迎えるために4時前に白馬岳向けて出発。頭上は星空が広がるが一部薄雲が出ているようだが、風があるので昨日よりも展望が期待できそうだ。まだギリギリでライトが必要な暗さだがまもなく明るくなってくるはずだ。稜線の登山道の明かりも先週より格段に少ない。白馬山荘に達する前にライトが不要な明るさになった。

 前日同様に山荘前を通過して稜線上の登山道へ。本日はさすがに人が多いが先週と比較すれば格段に少ない。ここまで来れば日が出てくるはずの妙高山付近が見えてくるが、残念ながらその付近が最も雲海から高い位置まで雲が広がっていて、太陽が顔を出すのは日の出の時刻よりかなり遅れそうだ。南に連なる後立山の稜線は富山側から押し寄せる雲が滝のように乗り越えて信州側に流れ落ちていた。よって雲の高さは高く、槍穂付近のてっぺが見えているだけだった。東側の雲海も高く、岩菅山、横手山は雲海に飲み込まれ、四阿山と浅間山だけが頭を出していた。八ヶ岳、南アルプスは雲海上に見えているが、風の強さのわりに空気の透明度がいまいちで薄っすら見えるだけ。

 太陽が雲の隙間から顔を出したのは5時近くなので日の出とは言えないだろう。既に周囲は十分に明るくなっていた。相変わらず富山側から信州側へ雲が県境稜線を乗り越えており杓子岳にもガスがかかっている。あちらも風が強いのであろう。北側の雲は徐々に薄まっているようで、雲がかかっていた雪倉岳の姿が見えるようになり、明星山や青海黒姫山、糸魚川の海岸線も見えてきた。そして南側の雲も徐々に減ってきて後立山の稜線が見えるようになり、常念山脈の山々も姿を現した。今日も山の上は好天で暑くなりそうだ。

 充分に展望を楽しめたので涼しいうちに猿倉へ下山開始。白馬山荘ではヘリによる荷揚げが始まっていて、猿倉に下山してからもヘリが往復していた。猿倉駐車場から僅かに下った場所に縁の発着場があるが、ここには何台もの車が駐車してパレット上に置かれネットに覆われた大量の荷物があった。
 テント場に戻ると残ったテントの数は30前後にまで減っていた。これらは私と同じく猿倉へ下る組だろう。風は早朝より弱まってきていて撤収にはさほど苦労せずに済んだ。村営頂上宿舎の建物前から谷筋を下り始めると風が当たらなくなり、日差しもあって体感的には寒さは感じない。下山も先週と比較して格段に人の姿は少ない。やはり3連休中の人手は相当だったようだ。小雪渓では高齢パーティーが通過中。足元を見るとノーアイゼンなのでそれなりに雪に慣れた人達らいしが足の運びがちょっと怪しげ。これだと素直にアイゼンを装着した方が良かったのかも。

 大雪渓に続く急な尾根のお花畑ではシロウマアサツキの紫色のネギ坊主の花が開花していた。ここまで下ると登ってくる登山者の姿が目立つようになる。大雪渓へ乗り換える場所で休憩中の登山者の姿は数人のみ。これも先週と比較して格段に少ない。雪渓を登ってくる人の列もまだ疎らであった。今週も6本爪軽アイゼンを装着して足が出るままに半分滑りながら走りながら快速で下り、大雪渓の登りで1時間15分かかったのが下りは約15分であった。途中でノーアイゼンで下るトレランナーがいたが、アイゼン装着で幕営装備の私の方が速かった。やはり下りはアイゼンがあった方が足元が安定して歩行速度は格段に向上するようだ。
 大雪渓から夏道に乗り換える場所では数人がアイゼン装着中。こちらは手早くアイゼンを脱いで暑い夏道を下っていく。これより下は樹林があるので日陰を歩くことになり直射日光に炙られることはないが、高度が下がって気温は上がり体を動かすと汗が吹き出すようになる。例によって涼しいのは冷たい大雪渓の風が吹き降りる白馬尻くらいだ。

 林道を下り長走沢で水浴び。鑓温泉入口の通行止めのロープは外されて通行止めの看板も無くなっていた。鑓温泉上部の急斜面の雪は問題なくなったようだ。鑓温泉の営業は今月25日から営業再開で、幕営可能になるのもそれからだ。たまにはこちらから上り下りするのもいいが、大雪渓のような雪は無いので夏は暑いのが難点。まあ、これが普通の夏山なのだが。

 先週同様に下山時は猿倉荘を経由せず林道をそのまま直進して駐車場へ。先週は満車だったが今週は日曜朝でも空きが目立った。満車時の先週には駐車場の整理員はいなかったが今週は私の車の隣の空きスペースの木陰に陣取っていた。たぶん地元のシルバー人材センターから派遣されたのだろう、毎度見るのは地元の老人だ。今年は下界では雪は少なく除雪が楽で助かったと言っていた。

 猿倉駐車場で20℃くらいだった気温は下界に下るほど上がっていき、白馬市街地で27℃程度。美麻から長野市へ下ると30℃を越えて今日も暑い! 買い物に立ち寄ってから自宅に帰ったが、買い物の僅かな時間の駐車でも車の中は灼熱地獄に。まだまだしばらくこんな状態が続くだろう。

 

山域別2000m峰リスト

 

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